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少年計数機―池袋ウエストゲートパーク〈2〉

少年計数機―池袋ウエストゲートパーク〈2〉
石田 衣良
文藝春秋
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★★★

不覚にも涙ぐんでしまった。石田いらやっぱり凄い。エンターテイナー。

おれの中の誰かがいった。まだすべてをやってはいない。まだ言葉だって十分に使っていない。倒れかけたボクサーを立ち直らせるトレーナーの気合のように、ショーを目覚めさせる言葉がきっとどこかにあるはずだ。びびったヤツの心に火を放つ言葉が。
「チクショー」ショーが絶叫していた。泣いている。なぜかわからないが、おれまで涙ぐんでしまった。おれたちはみんな自分の場所にいることしかできない。他人になることもできない。与えられた場所で、全力でなにか大切なものを守る。それ以外になにができるというだ。
いきなり殴られると、人がなにをするかわかるだろうか。見ず知らずのやつにいきなり殴られてあんたならどうする?~
答えは簡単。「考える」だ。わかるかな、いきなり殴られたら、誰だって必死になって考える。頭のなかのもうひとつの回路が目を覚まし、自分の肉体を守るために全速力で動き出す。
そのためにミナガワがどんな代償を払ったのかはいわなかった。タカシも知りたくはないだろう。知らなくていいことは知らないようにする。池袋の灰色ゾーンの基本ルールだ。

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2007年05月11日 13:07に投稿されたエントリーのページです。

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