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2006年05月29日

日記

somesasa.bmp


いわば前略、というような。

村上さんの小説で
「どんな陳腐な日々でも、手紙に書いてみると、
素晴らしい日々のように思えた」
と言うような話があった。

確か、ノルウェイで、直子に手紙を書く春のシーンだったように思うのだけれど。

と言うことで
愚生の止め処ない日々をブログに書くことで、
何かしら違う様に見えるのだろうかしらん、という思いで
日記を記す。

蛇足だけど、ちょうど先月だか今月だが
そのようなエッセイを読んだ。
ブログだったかも知れない。

内田百閒だかの日記を例にあげて・・・

 と思って、気になったので、本棚を漁ったら出てきた。
川上弘美のエッセイ「ゆっくりさよならをとなえる」だった。
 蛇足の蛇足だけど、ここ半年位、川上弘美に溺れている。
彼女は凄い。センスが物凄い。ハンパない。

そこで出てくる。
ほら、やっぱり、内田百閒だ。

「餓鬼道こうそ目録」という箇所を引用している。
単純に食べたものを列挙している手記のようなものである。

それに関して川上はこう言う。

災難にあったり、理不尽な人間関係に疲れきったりするたびに、
わたしはこの列挙を眺めてきた。

という。
そして、こう考える。

恋人でもなく、友人でもない誰かの食卓や、百閒の思いを知って、
どうしてこんなに安らかな気分になるのだろうかといぶかる。


この気持ちは非常に共感できて、
ブログで、他人の日常を読むのは
何かしら安らぎがあったりする。
僕だけかも知れないけれど。

昔から、そのような日記は大好きで愛読していた。

一番読んだのは、筒井康隆の日記シリーズで、
通算7回位は読んだと思う。ただの日記なのに。
腹立半分日記
村上春樹の、「遠い太鼓」や
原田宗則の日記(タイトル忘れた)、
最近では、山頭火随筆集
のものが良かった。

エッセイよりも、より日々を淡々とつづっているものが
良い。
食べた物はともかくとしても、
起きた時間だとか、行ったところだとか、怒ったことだとか。
なんだか良い。

ということで、そんな先人たちの真似なんて
おこがましくて出来ないけれど、
とりあえず日記が好きだ。

ということで日記。
日記を書くのだ!


先日、キャブでの帰り。
小雨が降っていて。

いつもは混んでいる内堀通りも
夜のある時間を境に、ぱったりと車は少なくなって。

無敵会議(アカデメディア)の帰りも、
よくここを通ったなぁ、と、ほんの昔の話なのに、
遠い昔のように感じ。
御茶ノ水から麻布までタクシーだと20分なのに、
歩くと3時間もかかって。
自転車だと40分位だったろうか。
バイクだと、20分だった。

道というのは、それなりに多くの人の
記憶を含有しているものなんじゃないだろうか、と。
 と、カフカの城を思い出したけど、道っていう小説もあったような気がする。
ジャックケルアックだったか?路上かな。
ともかく。

そして、丁度、
ロストイントランスレーションに触れた日記を読んだのだけれども、
僕も、その時丁度、その映画を思い出していた。

小雨に霧がかる東京タワーを目指しながら
ぼーっと、思い出していた。
あのホテルはパークハイアット。
waliking in the Park。
なぜか記憶はセントラルパークでの野宿を思い出して、
ついでに、5番街とセントラルパークの接点あたりにある
朝5時から空いているcafeにトイレを借りに入ったんだけど、
ついでに食べたベーグルが、悶絶する程、美味しかったのを思い出した。
「another coffee?」と。

すると、丁度ラジオからは、
ボブディランの歌が流れてきて。
にくいことに、運転手はボリュームをあげやがって。

金曜日の夜は、
お酒が飲みたいな、と少し思って。
どうせ、2杯も飲めない癖に。
でも帰りは、世間的には二次会も終わっているような時間で。
仕方ないので、家でビールのプルタブを開けた。
何に乾杯しよう、と思って、少し考えた後、
友人の誕生日に勝手に乾杯した。
勝手に呪うのが自由ならば、祝うのも自由であらんと。
彼も大人になっていく。

一週間分貯まった洗濯物を洗うには
3回まわす必要があって。
干そうにも雨が降っていて。
雨が降っているから、浴室乾燥機を始動させて。

タオルの糸クズが、靴下やらシャツやらに
ぐおんぐおんと絡まりついて、
物凄く悲しくなって。
とても冴えない。

結局、ビールは、半分も飲めなくて
自分で自分に「ほら見たことか」と毒づきながら。

仕方ないので、風呂に入ったんだけれど、
なぜか、最近回りで、風呂で本を読む人が多くて。
先輩に「本読む時間ってどう捻出してるんですか」と
聞くと、「風呂だ」と言っていて。
そして、森林のバブをいれて、45度の温度のお湯をいれて、
グレイスペイリーの本を読んでいたら、
案の定、のぼせた。
完璧にのぼせた。
まごうことなき馬鹿たれであり、
しかも、読書は何も進んでいない。

夢で誰かが出てきて、
「プールに行こう」といわれて。
どこかのクラブのプールと記憶が混じって。

夢は記憶に残る事が少ない自分にとっては、
なんだか、夢から目覚めると
頭が働かない。
ユングだったら「水は感情の揺れだ」、あるいは
「ビール飲んだら寝る前にトイレ行け」と解釈するかも知れない。

夢見る頃を過ぎても、ってな
どこかのフレーズがとても強く胸を掴む今日この頃で。


と、ここまで土曜日位に書いて、
「この日記は冴えねえ。いつにもまして冴えねえ」ということで
放置していたら、月曜日になっていたわけで。

土曜日の朝4時ごろのワタミでBOSSに、
「夜気持ち良く寝るには?ないし、朝気持ち良くおきるには?」と
聞くと、
「夢を抱きながら寝るべし」
「起きて窓開けて珈琲飲むべし」という非常に
具体的で健康的な示唆をもらい、
得心、納得、ためして合点、悦に浸りながら
雨の振る日曜日という悪魔の啓示的曜日に、
朝の5時という魂の眠る時間を歩けば、
傘を差した烏合の衆(including me)が
ぞろぞろと、どこからか湧き出てきて、
その風景を見ていると、
「嗚呼、初夏だな」とか、勝手に思ってしまったわけで。
梅雨が明ければもう夏だよ諸君。

仕方ないので、クリーニング屋さんに行った。
近所のうらぶれた商店街だ。
店のおばさん(68)は、黒い犬(通称 タワシと推測)と
戯れていて
「あら、お兄ちゃん、このサービスどう?」と
ザギンの裏通りまがいのサービスをオファリングしてくるのだけれど、
「じゃあそれで」と意思決定を失った25歳が1人。
そのサービスのお陰で、愛する「スーツがパリっとする c おばちゃん(68)」ならば、
とくたびれたスーツの幸運を祈りながら。

どうでもいいけど、
お財布携帯は死ぬほど便利なのに、
なぜ使う人はあんなに少ないのだろうか。

あれを使うだけで、
海が割れ、大地が咲け、空から天使が舞い降りる程の(ry

前略おかあさま
早々、ってな按配で生きて行きたいなぁ。

*30日 8:46
7箇所修正 やはりブログは夜書いちゃいかんな。
メランコリックになりすぎる。be クゥール。

投稿者 kaz : 2006年05月29日 23:13

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コメント

ずーっと更新されるの待ってました。
あなたの日常はあなたが思ってる以上に素晴らしい日々であると思います。
少なくとも私にはそう映るのです。

投稿者 manu : 2006年05月30日 00:10

はじめまして。いつも楽しみに読ませて頂いている者です。

突然ですが、昨日の夕方、5時か6時頃。原田さんにそっくりな方が原宿駅に向かって歩いて行くのを見かけました。黒いスーツに黒い眼鏡で。

思わず、カズログの人だ〜、と思って声かけそうになっちゃったんですが、人違いだったかな。

投稿者 coco : 2006年05月30日 22:12

>maruさん
おお、暖かいお言葉ありがとうございます。
まさに村上春樹の言葉は真実だったわけです。
コメントありがとうございます。

>coco
29日ですよね。原宿には行ってないですね。
眼鏡は最近かけたい気分なのですが。
いやはや、またどこかでお会いしましたら
お声おかけ下さいませ。
歩きながら本を読んでいたら、多分、私です。(:
ありがとうございます!

投稿者 原田 : 2006年06月04日 09:46

こんにちは。田口さんのお友達なんですね。
川上弘美さんの本、中央公論の方からいただいて
ちょうど昨日読んだとこです。「夜の公園」
一冊しかよんでないけども、湿度と温度のバランス感覚が
すきです。

読み終わってから、本を頂いた方に
「実体験と執筆活動の関係性」
の質問をしました。

うむ。

投稿者 Kae : 2006年08月24日 12:10

田口さんにはとてもお世話になっております。

川上さんの本は、僕はもう一目ぼれでした。何が良いというのが明言しにくいですが。「実体験と執筆活動の関係性」という単語の関係性に興味が出ました。笑
コメントありがとうございます!

投稿者 原田 : 2006年08月26日 18:11

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