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匂いの復権

最近、匂いがなんだか力を増しているような気がする。

というか、単にアロマをよく目にするようななった、という程度なのだけれど。あるいは年齢に応じて、そういうのが目につくようになってきただけなのかもしれない。

中学生の頃は、インセンスだか何だかのアジアンテイストなお香が流行っていた気がする。ヤンチャな人たちは制服にその匂いをたきつけていた。バニラだか、ココナッツだかなんだか。

高校生になると色気づいた人たちが香水を使う。雄な方々もCKのなんだかとか、アクアなんだか、ウォーターなんだかなどさわやかさを求め、馬子にも衣装な形でそれなりに教室には幾分、匂いが漂っていた気がする。

いつからか、アロマのトレンドが増え、蝋燭を筆頭とし、オイルがでてきた。最近はスティック型のものもよく目にする。

今日、雨上がりに外に買い物に出かけた(クリップ)。

雨上がりの匂いが、昔の記憶を刺激して、なんだかおののいた。戸惑った。慌てた。自分がどこにいるか分からなくなるほどの濃い匂いだった。そして不思議なことにその匂いが何に結びついているかは明確でもなかった。ただ過去を意味するような匂いだった。

よく言われるように、匂いは記憶と密接に結びつく。それが妙技たるゆえんは、匂いは記憶として思い返しにくいからだ。

ニンニク程度の匂いだと香りを思い出すけれど、10年前に誰かがつけていた匂いはどこかに埋もれてしまう。

それでも、その匂いを再び嗅ぐとそれがトリガーとなり、同時に記憶がよみがえってくる。その「忘れてた度」と「思い出せる度」の差分が大きいゆえに匂いは情緒的な存在となる。

この所作はあらゆる小説や映画などでも利用されるほど、心理的インパクトは大きい。

時をかける少女ではラベンダーの香りが、辻仁成の「嫉妬の香り 」はタイトルにあるように匂いに纏わるエピソードで、あるいは村上春樹氏がウィスキーの本でその匂いに関して触れている。

個人的エピソードを1つくらいあげるならば、昔、留学時に知人が手紙をくれて、その手紙には香水が振られていた。粋なことをするものだ、と思った記憶がある。

そういう風に香りは人生を時に色もなく彩る存在となる。

とはいえ。

とはいえ、突然街中で過去を引っ張り出すのはかんべんしてよ、と思うです。


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コメント (2)

辻村亜弓:

お久しぶりです。
匂いについては私も街で同じ経験をしたことがありました。
日記読ませてもらって思わずコメントしてしまいました。私は季節の匂いがすごく好きです。
春の匂いが待ち遠しくなりました。

原田:

お!どもども!ごぶさたです。

季節の匂いいいですね!真冬の朝の匂い、夏の夜の蚊取り線香の匂い、そして春(初夏)の新緑の匂い。

コメントありがとうございます!

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