最近、やたらめったら「性的なるもの」を目にする。といって「最近」とつけてはいるものの、最近なわけはなく、アダムとイブの時代から脈々と流れる話である。ただ「最近」とつけておくのがブログを書き始める時に書きやすいというだけだ。
さて最近。
「性的なるニュース」がやたらめったら増えている。もっともこれも増えているのではなく、増えているように感じるだけであり、実際のところどうなのかデータは見ていないので知らない。いずれにせよ主観としては、そのような傾向を見受けられる。たとえば警察官や政治家、あるいは教職者などの職業の人周りの性的事件から、それ以外のさまざまな人の特殊な性的な事件。もちろん、暴力的な性的事件なども後がたたない。
そして「小説」でも性的なものが溢れている。もちろん当然ながらこれも最近に限ったことではないが、私が生きているのは最近なので、最近とつけているだけである。たとえば代表的なもので村上春樹。村上龍も、山田詠美も、石田衣良も、ぶらぶらぶら。ある物語には必ずといっても性的なシーンが含まれる(ちょっと言いすぎだけど)。もちろんそれらが物語に必要な「場合もある」というのは否めないし、そもそも自分は専門家でないので、だめだしする根拠は持たない。ただ、いずれにせよ、性的はシーンが多い。
他の事例は挙げるまでもない。映画に、雑誌に、テレビ番組に、といつも僕らは性的なるものと一緒にいたわけだ。おそらくは。
確かに、某共同通信の大先輩いわく「人が集まるのは、Wine、War、Womanだ」という箴言を考えると無理からぬものなのかもしれない。人間は性的なるものに惹かれるのだ。まさに電球に集う昆虫のように。閉店セールに集う主婦のように。
同時に、性的なるものは、常に災いを生んできた。それこそイブが衣類を着ていたらアダムはりんごをとって誘惑しようとしなかったであろうし、イザナギはイザナミと子を産まなかったであろう。ヒットラーもリビドーに動かされマジノ線を突破しなかったろうし、隣のおっさんはストリーキングはしなかったろう。
現在でも、性的なるものは金をうむ水脈として愛され、同時に火中の栗として渦中に常に存在した。性的なるものあるところに金が集まり、そしてそこに揉め事が起こる。まさにいわばこれはパンドラの箱。ただ、同時にそれは尊いものでもある。たとえば、性的なるものがなければ、人間は生殖を原則的にはできない。
また、それに付随する「感情」や「快楽」も、時には人を動かすモチベーションとなり、それが世界を動かしてきた。
村上龍の言葉で「世界中の人々がいつもセックス中の感情なら、世の中には戦争は起こらない」というものがあった気がする(うろ覚え)。しかし、逆に考えれば、「世界中の人々がいつもセックス後の感情なら、世の中にはイノベーションは起こらない」と言い換えることもでき、なんともかんとも言えない。
しかし、それでも考えるには値するだろう。この世の中から性的なるものがなくなれば、世界に平穏は訪れるのだろうか。たとえばソクラテスに関するジョークとして「ソクラテスは悪妻をもったからこそ、あれほどの偉業を成し遂げることができた」という話がある。つまり、良い嫁を持つとそのエネルギーはそこに向かい、別の何かに昇華されないのである。同様に司馬遷も確か、そのような話の1つとして取り上げられることもある。
そう考えると、世の中から性的なものがなくなると、人々は常に哲学的になりえるのかしら、などとも考えられるが、これはあくまでも特殊な事例の演繹でしかなく、統計的には何も生み出さない。ただ少なくとも、経済は滞るような気はしないでもない。それこそど真ん中の風俗業界は無論のこと、アパレル業界、飲食業界、エンターテイメント周りなどは、ことごとく「積極的な利用者」を失うことになる。
ふむ。おとしどころを考えないまま書いていたのだけど、いずれにせよ性的なるものには、プラスにもマイナスにもおおきな力があるということはとりあえず異論がなかろう。たとえその対象が2次元であろうと3次元であろうとも同様の話である。
ということで。オチが思いつかないので、上記にも出した村上先生の1文を拝借。
でもセックスの領域でフェアネスというものがどれだけ意味を持つのか、と僕は自問してみた。
セックスに公平さを求めるんならどうしていっそのことミドリゴケにでもならないんだ。
そのほうが話が早いじゃないか、と僕は思った。
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コメント (3)
星新一の「セキストラ」という話にテーマが似てますね。
あの話のラストはどうだったかなあ・・うーむ思いだせん。
買ってこよう。
投稿者: ミナミリョウ | 2007年10月21日 11:51
日時: 2007年10月21日 11:51
忙しすぎて体壊してませんか??
前に読んだ本に、人間の性エネルギーのとてつもない強さが、歴史に言う偉人の業績の原動力になったとありました。ただしこの「原動力」は「英雄好色を好む」的なものではなくて、性エネルギーを自分の仕事や研究に変換できたかららしいです。つまり悪妻を持てってことですかね。身につけたら最強ですね!
PSどうかご自愛をm(__)m
投稿者: T T | 2007年10月22日 20:20
日時: 2007年10月22日 20:20
>ミナミさん
おお!星さん好きなのにその短編は存じ上げないです。しかしあんなにたくさん出している星さんの1つの短編のテーマを覚えておられるとは驚愕。さすがMさん(星さん風)。
>TT
お!ども。へー、性エネルギーはやっぱり、女性に向いちゃだめなんだね。しかし、それも世知辛い世の中だね。そう考えると、恋人とかいないのが、何かしらの業績を残す方法の1つということかしら。すごいライフハックスだなぁ。
ありがとう!
投稿者: 原田 | 2007年10月27日 19:04
日時: 2007年10月27日 19:04