布団、といえば、田山花袋。
現実主義の尖兵。
間違ってたらごめん。
受験生のころ、私にとって
「布団」は、エクスカリバーであった。
つまり、アルファであり、オメガ。
全て、であった。
エクスタシーであり、アクメであり、
母なる大地であった。
あの布団の幸せ。
受験直前の夜、
死にそうに眠たい体。
冷えた身体。
その躯を包みこむ布団。
もはやこの世のものではないと思った。
それほど、布団の持つ
マイナスイオンパワー
つまるところのイオンパワーは、
すさまじいものがあった。
当時の彼は、倣岸俯瞰でしかなかった。
折り目正しい知己を尻目に貪婪な日々を
すごすことになった。
飲めない酒を痛飲し、往時の勢いたるや
そうそうたるものだった。
確かに、進取の気象は
彼の端正な顔に見受けられ、
意気軒昂とした日々の振る舞いには
知遇を得ることになる。
壟断することなく、頓着しない日々。
如才が効き、素晴らしい日々。
そのようなものが
私にとっての布団だった。

